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日別アーカイブ: 2026年9月17日

キースウッドワークスのよもやま話~第39回~

皆さんこんにちは!

 

大阪府富田林市で不燃人工木材の加工、販売を行っている

キースウッドワークス合同会社、更新担当の富山です。

 

 

 

 

公共建築で不燃材が求められる理由

法規・設計基準と安全性の関係

 

 

 

市役所、学校、病院、文化施設、駅などの公共建築は、年齢や身体状況の異なる多くの人が利用します。建物の規模が大きく、初めて訪れる人も多いため、火災が起きた際に安全に避難できる環境を整えておかなければなりません。

そこで重要になるのが、壁や天井などに使用する「不燃材料」です🔥

不燃材料は、単に「燃えにくい材料」ではありません。火を受けても素材自体が燃えず、火災を拡大させる原因にならない材料です。公共建築では、デザイン性や耐久性に加え、こうした防火性能も重視して材料が選ばれます。

今回は、公共建築で不燃材が求められる理由と、法規・設計基準との関係をご紹介します。

 

 

 

不燃材とは?

 

不燃材とは、建築基準法に基づく技術的基準を満たし、国土交通大臣による認定などを受けた材料です。

建築材料の防火性能には、一般的に「不燃材料」「準不燃材料」「難燃材料」という区分があります。不燃材料は、この中でも高い防火性能を持ち、定められた試験条件で燃焼せず、防火上有害な変形や溶融、亀裂などが生じないことなどが確認されています。

つまり、不燃材料は「火がつきにくい」というだけではなく、素材自体が燃えないことを前提とした建築材料です。

ただし、実際の建築物では材料単体だけでなく、厚さ、下地、固定方法、接着剤、塗装などを含めた施工仕様が重要になります📋

 

 

 

公共建築には多くの人が集まる

 

公共建築には、子ども、高齢者、車いすを利用する方、施設に不慣れな方など、さまざまな人が訪れます。

火災が起きた際、すべての人がすぐに状況を把握し、短時間で避難できるとは限りません。そのため、内装材そのものが燃えて火災を広げないようにし、避難や初期消火に必要な時間を確保することが大切です。

壁や天井に燃える材料が広い範囲で使われていると、室内で火が広がり、煙や有害なガスが発生する原因になります。

燃えない不燃材を適切に使用することは、火災の拡大を防ぎ、利用者の安全を守ることにつながります🚶

 

 

 

建築基準法と内装制限

 

建築基準法では、建物の用途、規模、構造、階数、火気を使用する部屋、避難経路などの条件に応じて、壁や天井に一定の防火性能を持つ材料を使用するよう定めています。

これが「内装制限」です。

内装制限の対象となる部分では、不燃材料や準不燃材料など、設計条件に適合する仕上げ材を選びます。特に廊下や階段などの避難経路では、火や煙によって避難が妨げられないよう、安全性に配慮した材料計画が必要です。

ただし、公共建築であれば、すべての壁や天井に一律で不燃材が必要になるわけではありません。建物の用途や規模、区画、設備などによって適用される条件は変わります。

設計図書や関係法令を確認し、必要に応じて建築士、確認検査機関、所管行政庁などと協議することが大切です。

 

 

 

公共建築では独自の仕様にも注意

 

公共建築では、建築基準法を満たすだけでなく、発注者が定めた設計基準や工事仕様への適合も求められます。

安全性、耐久性、清掃性、維持管理のしやすさなど、施設の目的に応じて細かな条件が設定されることがあります。

学校では子どもが安全に利用できること、病院や福祉施設では清潔さを保ちやすいこと、駅や庁舎では多くの人が利用しても傷みにくいことなど、建物ごとに求められる性能は異なります🏥

そのため、材料選定では、不燃認定の有無だけでなく、用途に適した強度や仕上がり、補修のしやすさなども確認します。

 

 

 

燃えない素材とデザイン性の両立

 

不燃材には、「無機質で平らな仕上がりになる」という印象があるかもしれません。しかし現在は、燃えない無機質素材でありながら、凹凸や立体的な加工ができる意匠内装材もあります✨

リブ、波形、モール、レリーフなどを取り入れれば、安全性を確保しながら、光と影を生かした印象的な空間をつくれます。

公共施設のエントランスやホールは、多くの人を迎える場所です。施設の特徴や地域性を表現しつつ、火災時にも燃えない材料を選ぶことで、安全性とデザイン性を両立できます。

 

 

 

不燃材は正しい施工が重要

 

素材自体が燃えない不燃材であっても、認定内容と異なる方法で施工すると、建築物として必要な性能を満たせない可能性があります。

材料の厚さや下地、固定方法、継ぎ目、接着剤、塗装などを確認し、認定された仕様と設計図書に沿って施工することが重要です🔍

現場の判断で安易に材料や施工方法を変更せず、不明点がある場合は設計者やメーカーへ確認します。

完成後の改修工事でも、燃える装飾材を追加することで、当初の防火計画へ影響する場合があります。建物の安全性を維持するには、設計から施工、改修、維持管理まで一貫した確認が必要です。

 

 

 

まとめ

 

公共建築で不燃材が求められるのは、材料自体が燃えて火災を拡大させることを防ぎ、多くの利用者の安全な避難につなげるためです。

不燃材料は「燃えにくい材料」ではなく、素材自体が燃えない材料です。

建築基準法による内装制限、施設ごとの設計基準、製品の認定仕様を確認し、正しい方法で使用する必要があります。

燃えない性能と豊かなデザインを両立できる不燃材を活用し、安全で快適な公共空間をつくっていくことが大切です🏢